≪健康相談室≫インフルエンザの早期流行について-けやきトータルクリニック
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≪健康相談室≫インフルエンザの早期流行について
2023/11/20
今年は早くからインフルエンザが流行しています。なぜでしょうか?
原因は免疫低下、南半球の大流行、人の往来復活
インフルエンザは例年、12月ごろから流行し始め、1~2月がピークとなります。しかし今年は、夏から患者数が急増しました。その主な理由は3つ考えられます。
1つは、新型コロナの流行で感染対策が徹底され、インフルエンザの大流行も3年間ありませんでした。その結果、人々のインフルエンザに対する免疫力が落ち、抗体保有率も全年齢で低下。感染が一気に広がりやすい状況になりました。生まれてから感染経験がなく、ワクチン接種をしていない子供も多く、保育園や学校で感染し、親に感染するケースも多く見られました。
2つ目の理由として、今年は南半球の国々、とくに南米やオーストラリアで冬に当たる6~9月にインフルエンザが大流行したことが挙げられます。そのウイルスが、夏の盛りの北半球に持ち込まれ、コロナ以前だと、人々の免疫力が、夏の暑さと湿気で弱ったウイルスを撃退して感染拡大を防ぐことができたのですが、免疫力が弱っている今はウイルスに対抗できなかったと考えられます。
そして3つ目は、新型コロナの感染症法上の分類が5類に移行し、人の動きが活発化した影響があります。日本も遅ればせながら水際対策の大幅な緩和に乗り出し、政府は6月、1日あたり入国者数の上限を2万人に引き上げ、一部の国や地域からの入国時検査等の免除に踏み切りました。インバウンド経済は徐々に息を吹き返し、円安下で貴重な外貨獲得も可能となりましたが、入ってくるのは人やお金だけでなく、感染症の流入も免れないわけです。
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