≪健康相談室≫新型コロナウイルスについて
新型コロナウイルスの感染が広がっています。治療法はあるのでしょうか? また、新型ということは旧型もあるのですか?
現時点で有効な治療法はなく、治すのは自分の免疫力です
コロナウイルスの名前の由来は、 顕微鏡で見ると表面の突起が太陽のコロナのように見えるからで、風邪のウイルスと動物から感染する重症型の2種類あります。
風邪のコロナウイルスは、風邪全体の約20%を占め、冬に流行して6歳までにほとんどの子供が感染します。多くは軽症ですが、高熱を出すこともあります。
一方、重症肺炎型はコウモリから感染したサースとラクダから感染したマースの2種類が知られています。今回の新型も動物から感染した可能性が高いと思われます。
人から人への感染は、咳やくしゃみによる飛沫、テーブルやドアノブに付着した飛沫などからで、1人の保菌者から感染するのは平均で約2・2人。麻疹などと比べれば弱く、インフルエンザと同程度です。予防もマスクや手洗い、うがいなど、インフルエンザと同じです。 重症化する症例の多くは、慢性の心臓・肺・腎臓・肝臓疾患や糖尿病をもっている人と高齢者で、致死率は約3%。サースの10%より低いのですが、国内のインフルエンザの0・1%よりは高くなります。
医療機関で感染が疑われると、 医師は保健所への届け出が義務付けられ、検体(喀痰、咽頭拭い液)を地方衛生研究所や国立感染症研究所に送って検査します(その場で結果は出ません)。
現時点で有効な薬やワクチンはなく、治すのは自分の免疫力です。睡眠や栄養を十分とり、免疫力を高めておきましょう。温度20度、湿度 40%で最大5日間生き続けるという報告もありますが、ウイルスは高温多湿に弱いので、十分な加湿も有効です。
日時:2020年02月17日 09:53