《健康相談室》誤嚥性肺炎について
誤嚥性肺炎にならないために…
私事で恐縮ですが、
今年6月に実父が90歳で他界しました
父の死因は誤嚥性肺炎でした。物を飲み込む働きを嚥下機能、物が誤って気管に入ってしまうことを誤嚥といいます。誤嚥性肺炎は、嚥下障害のため唾液や食べもの、あるいは胃液などと一緒に、細菌を誤って気道に吸引することで発症し、高齢者や脳梗塞後遺症、パーキンソン病、寝たきりの人に多くみられます。
誤嚥反射や咳反射などを司っている大脳基底核に脳梗塞などの病変や障害があると、誤嚥を避けられず、誤嚥した物を吐き出すこともできなくなります。
嚥下機能は使わないと退化します。簡単にできる鍛え方としては ①唾を飲んで、のど仏のある喉頭を意識的にしっかり動かす ②仰向けで両手をお腹に当て、動きを確認しながら腹式呼吸で息を吸い、腹部を押しながら自発的に「えへん」としっかり咳をする ③ゆっくり、はっきりと「パ・ピ・プ・ペ・ポ」を繰り返す発音トレーニングを行う ④頬を膨らませたり、へこませたりして大きく動かす--こうした訓練を習慣化して行うと効果的です。
また誤嚥性肺炎は、肺炎球菌や口腔内の嫌気性菌が原因となることが多く、歯垢や歯石、舌苔などで口の中が汚れていると、細菌が増殖して危険が高まります。毎食後、歯を磨き、歯間ブラシやフロスなどで歯垢を取り除いて歯石を予防し、定期的に歯科検診を受けましょう。
入れ歯の場合も、1日1度はブラシでていねいに洗い、3日に1度は専用の洗浄剤の溶液に漬けて汚れを洗い流すことが大切です。
その上で、肺炎球菌ワクチンの接種もお勧めします。
早くも夏本番になり、毎日30℃越えの猛暑日が続いています。
夏バテされている方もいるかもしれません。
気温が上がる中、エアコンをつける事を躊躇する方もいらっしゃるかもしれませんが、体感温度では意外と室温が上がっていることがあります。気付かないうちに熱中症にならないようしっかり室温を確認し、エアコンを使用するように心掛けてみてください。
先日、クリニックの前のけやき通りで新松戸祭りが開催されました。毎年のように人で溢れかえり大賑わいでした。私もお祭りに行き、暑い中、盆踊りや鳴子踊り、屋台で働いている方々を見て元気をもらってきました。毎日暑いですが、体調に気を付けて仕事に取り組んでいきたいと思います。
6月の初め頃にアジサイで有名な本土寺に行って参りました。
本土寺は日蓮宗の本山で日蓮の直接の弟子である日朗が1277年に開山されました。
国の重要文化財である「諸人御返こと」「大学三郎御書」という日蓮の真筆も収めてあり、師匠と弟子との結びつきが偲ばれます。
北小金駅から商店街の細い道を進むと、交差点の先は左右にクヌギやコナラと思われる大木が続く参道にぶつかります。さらに歩くと桜並木となり、道の脇には佃煮等のお土産を売っているお店や休憩所が何軒か連なっています。並木を少し離れるとおしゃれなカフェも見つけました。
山門をくぐって境内を少し歩くと、見上げるような形で本堂があります。その階段の脇に紫や青、白のアジサイが綺麗に咲いていました。それらを写メで撮りながら本堂脇のアジサイの道を歩いていくと下り坂になっていて、その奥は菖蒲の花畑です。2つの花の印象により華やかなアジサイから艶やかな菖蒲への対比、それらの花もやがて枯れることを思うと、場所がお寺ということもあり“世の移ろい”“諸行無常”という教えを表しているのかなとも・・・。
自宅の埼玉からそんなに遠くないのに観光気分が味わえました。また、松戸のいいところをお伝えしていきたいなと思います。