日光100㎞ウルトラマラソン
内科の佐藤恵里です。6月17日に「日光100㎞ウルトラマラソン」を走ってきました。
ウルトラマラソンとはフルマラソン(42.195㎞)より長いマラソンの総称です。私は3年前からこのウルトラマラソンを趣味としていて、年間4-5回、100㎞以上のウルトラマラソンに参加しています。100㎞という距離をゆっくりのんびり走るのも良し、休憩所で美味しいおやつを食べても良し、本気で頑張って走るのも良し、で楽しみ方は人それぞれなところが魅力です。
ウルトラマラソンを完走するのに特別な才能はいりません。フルマラソンを早く走るのとは違い、特別なスピードは必要ないからです。自分の身体の状態と向き合って、適切なタイミングで休んだり、適切な補給(水分、塩分、糖分など)をしたり、自分の弱い心をどうやって励ましてゴールするか考えたりすることが大切です。普段患者さんの身体と向き合って診療をしている私ですが、ウルトラマラソンの時は自分という患者をどうやって治療して、ゴールまで適切な状態で持っていくか?ということがテーマになります。普段の診療に繋がる面もあり、非常に面白いと思っています。
今回、100㎞を10時間以内で走りきる、通称「サブ10」というタイムで日光を走ることができました。ウルトラマラソンを走る人間にとっては一度は達成したい目標タイムです。とても嬉しかったその瞬間を、報知新聞に掲載していただきました。院内にも掲示してありますので、良かったらご覧ください。
このマラソンを走った翌日も、通常の診療を行っています。いつも私にとってのマラソンのゴールは、翌日の診療をいつも通りに終えることだと思っています。
日本が難敵コロンビアに勝ち、4年に1度の祭典サッカーワールドカップは大変盛り上がって参りました。
気になる選手は皆様それぞれあると思いますが、私は浅野拓磨選手が素晴らしいと感じております。
浅野選手は最後の最後でメンバーには選出されず、メンバーに帯同して支える立場となっておりました。それでも、声を張り上げチームを鼓舞したり、本田選手の誕生日を祝う芸を披露したりと、周囲に気を配りつつ、自身は4年後こそはと意気込みをみせておりました。自分が思うような結果が出なかった時や、納得のいかない環境に追い込まれたときでも、どのように立ち向かいふるまっていくのか、一人の人間として、学ばせてもらえたように思います。
《健康相談室》追悼 西城秀樹さん
追悼 西城秀樹さん
タバコと脱水と糖尿病の危険
歌手の西城秀樹さんが5月16日、急性心不全で亡くなりました。63歳でした。
彼がデビューして大活躍していたころ、私は中学、高校、大学生で青春まっただ中でした。野性的でエネルギッシュで、病気とは無縁だと思っていた西城さんが、48歳で脳梗塞になったこと、63歳という若さで亡くなったことを、私はうまく受け入れることができません。
しかし、彼の脳梗塞の闘病記を読むと、病気の一因が垣間見えてきました。西城さんは昔から、1日3〜4箱もタバコを吸うヘビースモーカーだったそうです。また、自分の理想体重を保持するため、普段から水分を極力控え、水を飲まずにサウナに入る常連でもあったそうです。
41歳ごろから糖尿病の治療もしていたそうです。脳梗塞になる3年前、45歳の時には過剰喫煙による多血症で入院し、倒れる1年前の47歳の時、激しい頭痛と虚脱感で緊急入院しています。
このとき、医師から禁煙を強く指示されましたが、それを守らなかったそうです。喫煙の最大の問題は動脈硬化を促進することで、血管が詰まりやすくなり、脳梗塞・心筋梗塞の危険が高まります。
そこに脱水も加わると、血液の濃度が上がり、ドロドロの状態になります。これらが脳梗塞を引き起こし、死因となった急性心不全(心筋梗塞の疑い)を招いた可能性があります。
「医者の言うこと(禁煙)を神の声として聞くべきであった」と、後に西城さんは述べています。心からご冥福をお祈り致します。
紫陽花
いよいよ関東地方も梅雨入りでしょうか。梅雨といえば湿度も高くなり雨続きで憂鬱になりがちですが、日本にはそんな梅雨もあるからこそ色々な花も楽しめますね。私の好きな花1位である紫陽花の花も快晴の日に見るよりは、しとしとと降る雨の中眺めるのが似合う花だったりします。クリニック玄関に今年はとても素敵な紫陽花を沢山飾ってみましたのでご来院の際には眺めて下さいませ。これからの梅雨に少しでも気持ち元気になれますように。
6月に入り、梅雨の時期となってきました。
この時期になると熱中症に気を付けなければなりません。
熱中症を予防するためには1度に多量の水を飲むのではなく、1時間に1度などこまめな水分補給が良いと言われています。また、水分だけでなく塩分補給も大切です。
熱中症と聞くと室温や気温に注目する事が多いですが、湿度も熱中症に大きく関わってきます。気温が低くても湿度か高いと熱中症になる危険性が上がるのです。普段人間は汗をかく事で体温を調節しています。体温が高くなると汗をかき、熱を体外に排出し体温を下げます。しかし、湿度が高いと汗が出にくくなり熱が体内にこもり体温が上昇し熱中症になりやすくなります。
建築物環境衛生法では適正湿度を40~70%と定めています。なので、こまめに換気をするなど湿度管理にも注意しましょう。