漢方家庭医
私宮川は、この度日本臨床漢方医会の「漢方家庭医」認定をいただきました。日常の診察の中に漢方治療を取り入れ、患者様の健康を維持することを目的とした資格でございます。
そもそも私と漢方の出会いは数年前にさかのぼります。呼吸器内科専門医である私は、咳や痰のある患者様を多く診察してきた自負?がありました。しかしある日、咳止めのお薬や吸入薬を何度も出していた、咳に苦しまれていた患者様が業をにやして漢方薬局に行かれある漢方薬を飲まれて1日で治ってしまったのです。ショックを受けました。仮にも40年近く呼吸器内科医として研鑽していたつもりだったのに。。。以後、漢方の学びを始めたというわけです。それからいろいろなことを学びました。確かに漢方は万能ではなく重篤な疾患に効くとは言えない点も多々あります。しかし血液検査などでは検知しえない症状(体のだるさ、冷え、めまい、頭痛、便秘等々)に驚くべき効果が出ることがあるのです。ある方はたったの1回飲まれただけでなおったといわれたことがありました。こう書きますと夢のようなお話に聞こえますが、このように目立った効果を出すためには患者様の状態(証といいます)を漢方による診察にて的確にとらえることが大事なのです。反対にいえば、的確に証をとらえることができれば上に書いたような夢のような効果がでるかもしれないわけです。その漢方診察には、舌の裏側や両手の脈、お腹をじっくり診るなど西洋内科とはすこし異なる診察があり少し驚かれるかもしれませんが、上記のような理由なのです。
今回「漢方家庭医」という新たな資格をいただき、患者様から「よくなったよ」というお言葉をたくさんお聞きしたいと思っております。
令和4年11月29日
けやきトータルクリニック 内科 宮川 秀文
日時:2022年11月29日 09:37