≪健康相談室≫インフルエンザワクチン接種について
今年はインフルエンザワクチンも接種したほうがよいでしょうか?
危機を回避するため接種をお勧めします
インフルエンザのワクチン接種が始まりました。昨年は接種希望者が多く、大勢の方が接種しましたが、インフルエンザはほとんど流行しませんでした。その理由として、次のようなことが考えられます。
昨年1月に新型コロナが出現し、4月までに世界中に広がったことから、各地ロックダウンなどが行われました。さらにマスクや手洗いの徹底、3密回避、国をまたぐ移動制限といった対策が行われたことで、通常は4月頃から流行が始まり6月にピークを迎える南半球のインフルエンザが全く流行しませんでした。そのため、続いて冬を迎えた日本を含む北半球でも、インフルエンザは流行せずに春を迎えました。
今年も、南半球ではインフルエンザは流行していないようです。オーストラリアやニュージーランドではロックダウンも行われました。こうした状況を考えると、今年もインフルエンザは流行しないのかもしれません。
ただ、本当に流行しないかどうかは誰にもわかりません。新型コロナのこともあり、発熱に対する注意が必要な状況は当分続くと考えます。その一方で、発熱外来のある医療機関は限られています。
数少ない発熱外来に患者が押し寄せると、医療崩壊になりかねません。さらに、もし新型コロナの流行時にインフルエンザに罹ると、非常に厄介な状況になります。
こうしたことを考えると、インフルエンザワクチンは、リスクを減らすチャンスとなります。ぜひ接種していただきたいと思います。
日時:2021年10月19日 11:50