最近、また麻疹(はしか)が流行しているようです。
観光で来日した海外の方から2次感染・3次感染と徐々に日本全国に拡大しつつあるようで、厚生労働省も注意を呼び掛けております。
実は2年前にも、はしかを発症中の成人男性が幕張メッセで開催されたコンサートに参加してしまい、各地からの不特定多数の参加者に感染させてしまったという出来事がありましたので、油断せずに常に対策をとっておきたいものです。
さて、その麻疹とはどのような症状で、どう対処したらよいのでしょう。症状は、はじめの2~3日は、熱・咳・鼻水など風邪と同じ症状です。 普通の風邪と異なり重症感が強く、目やにが多く、目が充血していれば(結膜炎)、麻疹の感染を疑う必要があります。 3~4日目になると口の中の頬にコプリック斑という特徴的な白い斑点が現れてきます。 コプリック斑をみれば、麻疹と診断できます。
麻疹は、麻疹ウイルスによって起こる感染症で、人から人へ感染します。感染経路は、空気感染のほか、飛沫や接触感染などです。感染力が非常に強く、感染者の9割以上の人が発症します。麻疹は、マスクでの予防は難しく、唯一の予防方法として『ワクチン接種』が有効とされ、定期接種を呼び掛けています。
特に平成2年4月1日以前に生まれた方は、1回のワクチン接種のみの場合が多いと思います。また医療従事者や学校関係者・保育福祉関係者など、麻疹にかかるリスクが高い方や麻疹にかかることで周りへの影響が大きい場合、または流行国に渡航するような場合は、2回目の予防接種を厚生労働省も勧めています…(大変申し訳ありませんが、当クリニックでは現在、麻疹ワクチンを取り扱ってはおりません)。
日時:2018年05月21日 16:07