《健康相談室》花粉症と風邪の違いについて
なんとなく体がだるく、鼻水、くしゃみがとりません。これは風邪でしょうか、花粉症でしょうか。どうやって鑑別すればよいのでしょう?
ポイントは眼の痒み・鼻水の色・外出による症状の変化
花粉の飛ぶ時期はちょうど風邪のシーズンでもあるので、きちんと見分けることが大切です。しかし、くしゃみ、鼻水、鼻づまりは風邪を引いた時にもみられ、確かに鑑別は容易でないことも多く、検査(鼻汁検査、採血)を行う場合もあります。
しかし、一般的に風邪は大抵1週間以内で症状が改善しますが、花粉症は症状が2週間以上長引きます。
また、花粉症の鼻水は比較的サラサラしているのに対し、風邪で細菌感染を合併した場合、鼻水は粘性また
は黄色く膿性に変化します。
さらに、花粉症は多くの場合、眼の痒みを伴いますが、風邪で眼の痒みを伴うことはまずありません。風邪の場合は、発熱、頭痛、のどの痛みを伴うことが特徴的ですが、花粉症でそのような症状は少なく、あってもごく軽症で済みます。また風邪ではよく下痢、嘔吐、関節痛を伴いますが、花粉症でそうした症状はみられません。
晴れた日に外に出ると、くしゃみが頻回に出たり、鼻水、鼻づまり等の症状が強くなれば、花粉症の可能性が高くなります。さらに雨の日にそうした症状が楽になれば、花粉症の可能性が極めて強くなります。
花粉症の患者さんがこの時期に風邪を合併した場合、どちらの原因で症状が悪化しているのかを鑑別するのは少し厄介なこともあります。判断に迷っている場合は、医療機関でご相談されることをお勧めします。
日時:2015年03月01日 11:21