《健康相談室》インフルエンザ予防接種と肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌ワクチンの注射は、いつ受けるのが効果的ですか? また、インフルエンザの予防接種と肺炎球菌のワクチンを同時に注射しても大丈夫ですか
肺炎球菌ワクチンは季節を問わずいつでも接種できます
インフルエンザワクチンは、毎年秋口から接種が始まりますが、肺炎球菌ワクチンは季節を問わず一年を 通していつでも接種することができます。
インフルエンザワクチンの効果継続期間が約5カ月間なのに対し、肺炎球菌ワクチンは5年間以上と長く効果が継続するので、特に季節を気にせず接種できるわけです。
インフルエンザで死亡する人の多くが、肺炎の合併による呼吸不全で亡くなっています。その肺炎の原因で最も多いのが肺炎球菌です。肺炎球菌には93 種類の血清型があり、現在の予防接種では、そのうちの 23 種類の血清型に効果があります。この23 種類の血清型は、成人の肺炎球菌感染症の原因の約7割を占めるという研究結果があります。ワクチンで全て防げる訳ではありませんが、日常で罹る肺炎にはかなりの確率で効果が望めますので、 65 歳以上の方、 65 歳未満の方で心不全、呼吸器疾患、糖尿病、腎不全等をお持ちの方は、両方のワクチン接種をお勧めします。
医師の判断で、インフルエンザと肺炎球菌のワクチンを同時に接種することも可能ですし、また1週間以上あけて接種することも可能です。どちらのワクチンから先に接種する かは、特に決まりはありません。同時接種については、接種を受けられる医療機関でご相談ください。
昨年から肺炎球菌ワクチンは定期接種とされ、対象年齢の接種費用には自治体による公費助成が行われることになりましたので、会計の負担 も軽くなりました。
日時:2016年01月04日 11:05