《健康相談室》 インフルエンザ予防接種について
子供にインフルエンザ予防接種を受けさせようと思いますが、なぜ2回必要なのでしょうか?また、効果的な接種時期を教えて下さい。
2回打つのはブースター効果のため。12月上~中旬までに接種を。
インフルエンザワクチンを2回注射するのは、ブースター効果をねらっているためです。
ブースター効果というのは、日本語で追加免疫効果といい、体内で一度作られた免疫機能が、再度抗原に接触することでさらに高まることをいいます。
インフルエンザワクチンは、接種後2週間目から交代が上昇し始め、1カ月でピークに達し、その効果が約5カ月間持続します。2回接種が必要な場合は、1回目の接種で抗体がピークに達している1カ月後に追加接種すると抗体が最も上昇するため、この時期に2回目を受けるとよいでしょう(一般的に接種間隔は2~4週とされています)。
インフルエンザワクチンは、1度罹ったことがある人の免疫を呼び戻す効果(ブースター効果)があるので、成人の健常者の場合は接種は1回でよいと言われています。
一方、全く罹ったことのない人に対しては、最初の免疫をつける効果は余り強くないため、子供の場合は(特に12歳以下)は通常2回接種が勧められます。成人でも、医師が免疫力低下のため必要と認めた場合は、1シーズンに2回の接種を行うこともあります。
高齢者で慢性疾患がある方(気管支喘息、慢性心不全、糖尿病、腎不全、免疫調節薬使用者等)は、インフルエンザが重症化しやすいので、毎年の流行が12月下旬から3月上旬であることを考慮すると、遅くても12月上旬~中旬迄には予防接種を受けておくことをお勧めします。
日時:2014年10月31日 12:33