【健康相談室】ジェネリック医薬品について
高血圧で近くの病院を受診。降圧剤の処方箋を持っていった薬局で勧められるまま「ジェネリック医薬品」にしましたが、本当にこれでよかったのか迷っています。
医薬品の開発製造には、研究や副作用の点検のため多額の費用がかかります。そこで製薬会社は、それを回収するため販売開始からある一定期間、独占して販売することが許されています。その期間が終了して初めて、他の医薬品製造者も製造販売することができるようになり、これをジェネリック医薬品といいます。後発の場合は開発費用が含まれないため、割安な価格に設定できるわけです。日本では近年、国家予算に占める医療費の割合が高くなる傾向にあり、国はそれを抑えるため、調剤薬局に対して一定割合以上のジェネリック医薬品を使用すれば保険上の優遇が受けられる制度を設けています(それで積極的にジェネリック医薬品薦める調剤薬局が多いのです)。自己負担が減るのはよいこと
ですが、ここで注意しなければいけないのは、先発品とジェネリック医薬品は全く同じではないということです。同一なのは薬理作用を持つ薬の本体部分のみで、薬の吸収のされ方を決めている部分(錠剤であれば固めている成分)については、それぞれの製薬会社の企業秘密となっています。そのため、ジェネリックに変えることで思わぬ副作用が出現したり、効果が減弱したりすることもあり得ます。主治医の先生と一緒に、経済負担と効果のバランスを考えて賢く利用してください。
日時:2011年04月01日 06:31