けやきトータルクリニックの≪健康相談室≫個別化ワクチン療法についてについての記事です

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    ≪健康相談室≫個別化ワクチン療法について

    2025/7/18

    個別化ワクチン療法というがん治療があると聞きました。どんな治療法ですか?

    自分専用のがんワクチンができる時代がくるかも

     個別化ワクチン療法とは、がんのメッセンジャーRNAワクチン療法のこと。コロナワクチンと同じ技術を使い、患者のがん細胞の遺伝子に応じたワクチンを作る方法で、現在、個別化医療の最先端の療法です。ドイツのバイオテック社や、アメリカのモデルナ社が臨床試験中で、とくに膵臓がんや大腸がんで有望な結果が出はじめています。
     コロナワクチンは、ウイルスの蛋白質を作る情報(mRNA)を注射し、この情報をもとに体内でウイルスの蛋白質の一部が作られ、それに対して抗体ができるという仕組みです。
     一方、がんのワクチン療法は、患者一人一人で異なるがん細胞の遺伝子を分析して、その患者だけのmRNAワクチンを作ります。それを注射して、免疫に「これが敵(がん)だ!」と教え攻撃させるのです。
     でも、がん細胞はすでに体内にあるのになぜ、敵であることを教えるためにワクチンを注射する必要があるのでしょうか?
     それは、がん細胞がウイルスや細菌のように外から来た異物ではなく、自分自身の細胞が遺伝子変異によって変化したものだからです。そのため、がん細胞は免疫にとって完全な異物とはいえず、敵としてはっきり認識されないことが多いのです。さらに、がん細胞は自分の正体を隠して免疫を抑える物質を出し、見つからないように、攻撃されないようにする「免疫逃避」という仕組みも持っています。
     こうしたことから、自分の免疫力だけでがん細胞をやっつけるには不十分なところがあるのです。よって、免疫にがん細胞が敵であることを教え、攻撃して戦わせるためにmRNAワクチンがとても役に立つのです。

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