≪健康相談室≫高額療養費制度について-けやきトータルクリニック
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≪健康相談室≫高額療養費制度について
2025/5/16
政府が引き上げようとしていた高額療養費制度とは何ですか?
年収に応じて負担を軽減する制度なのですが…
高額療養費制度とは、医療費が高額になり自己負担の上限を超えたとき、超過分が払い戻される仕組みで、経済的負担を軽減するための制度です。
健康保険に加入していれば、医療費の自己負担は所得に応じて1~3割ですが、高額になった場合、限度額を超過した分が返金されます。
例えば、病院で一旦3割の自己負担分を支払っても、後で健康保険組合に申請書を提出すれば、自己負担限度額を超えた分が返金されます。あるいは事前に健康保険組合や市区町村に申請して限度額適用認定証を受け取り、それを病院に提示すれば、最初から上限額までの支払いで済みます。
1カ月あたりの負担限度額は3万5千円(非課税世帯)~25万円(年収1160万円以上)と幅がありますが、例えば40歳で年収500万円の会社員Aさんが入院して100万円かかったとすると─。
通常は100万円の3割の30万円を支払うことになりますが、高額療養費支給申請書を提出すると、自己負担限度額は8万7430円となり、支払った中から21万2570円が戻ってきます(ただし差額ベッド代、食事代、先進医療は対象外)。
政府は、今年8月に高額療養費の負担上限額の引き上げを計画していました。それが実施されたとすると、会社員Aさんの場合、約8000円の負担増になる予定でした。
しかし、癌患者団体等からの反対を受けて見送りを決定。それでも、高齢化や高額薬による医療保険の財政悪化や、支え手となる若い世代の保険料負担軽減のため、負担上限額を段階的に引き上げていく方針でいます。
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