≪健康相談室≫入浴中の不慮の事故について-けやきトータルクリニック
お知らせ
当院各課からのお知らせ
-
≪健康相談室≫入浴中の不慮の事故について
2024/12/17
入浴中の不慮の事故で中山美穂さんが亡くなり驚きました。よくあることなのでしょうか?
高齢者の入浴中の死亡者数は交通事故死亡者数の約2倍です。
私は中山美穂さんの密かなファンだったので、一報を聞いたときは何かの間違いかと思い、受け入れることができませんでした。検視の結果、死因は入浴中の不慮の事故によると公表されました。
俳優の平幹次郎さんや白川由美さん、プロ野球監督の野村克也さんをはじめ、芸能界などでも入浴中に亡くなった方は少なくありません。
令和3年の厚労省の統計によると、高齢者の入浴中の死亡者数は4750人で、交通事故死亡者数2150人の2倍以上です。原因の一つはヒートショックで、浴槽の湯の温度と冬の浴室や脱衣所の温度差による急激な血圧変動によって、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、大動脈解離、大動脈瘤破裂などが起こり急死することがあります。
もう一つの原因は、入浴中の深い睡眠や熱中症です。飲酒後や食事の後は眠くなりますし、血圧も下がります。また精神安定剤、睡眠薬などの服用後も眠くなるので危険です。飲酒や食事の直後、薬の内服直後の入浴は避けた方がよいでしょう。
若い方の中にはスマホを浴室に持ち込んで長時間入浴し、その間に寝てしまう人もいるようです。長湯は、熱中症や低血圧になる可能性もあり危険です。
消費者庁では、入浴中の事故を防ぐために○入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく○お湯は41度以下○入浴時間は10分まで○浴槽から急に立ち上がらない○食後すぐや飲酒後の入浴は避ける○入浴する前に同居する家族にひと声かける——といったことを推奨しています。「自分にも起きるかもしれない」という予防意識を持つことがとても大切です。
Copyright 2023 けやきトータルクリニック All right reserved.