けやきトータルクリニックの【健康相談室】高齢者の定義についてについての記事です

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    【健康相談室】高齢者の定義について

    2024/11/18

    平均寿命が延び、元気な高齢者が増えています。高齢者の定義が変わってきていませんか?

     

    75歳以上を高齢者に—と日本老年学会が提言

    日本老年学会は今年6月、高齢者を「75歳以上」として、准高齢者を「65歳~74歳」、超高齢者を「90歳以上」としてはどうかという報告書を公表しました。

    これは、平均寿命があと15年と推定される年齢を老後の始まりとしたらどうかという提言で、高齢者の基準を一律65歳とするのではなく、余命を考慮した新たな高齢者基準を用いるべきという議論です。

    その根拠として、65歳以上の国民の要介護状態、死亡率と慢性疾患の経時的な変化を調べたところ、要介護状態の人の割合は年々減少しており、またほとんどの疾患で受療率は男女とも年々低下していること(ただし糖尿病、肺炎、骨折、認知症を除く)、総死亡率、疾患別死亡率、80歳以下の年齢層における要介護率が、男女ともに年々低下していることが明らかになったこと、などが挙げられます。

    さらに、日本人高齢者の健康状態が改善されてきていることに伴い、身体的フレイル(機能低下)の頻度も2012年から2017年にかけて減少していました。

    こうした傾向は、70歳代後半~80歳代の年齢層においてとくに顕著で、つまり日本人高齢者は身体機能・健康状態が向上し、昔より元気になっているのです。

    例えば、2021年の平均余命は88.3歳で、その15歳前の年齢は73.8歳ですから、日本老年学会が提言する「平均余命があと15年という年齢=75歳=高齢者」としてはどうかという定義と比較的よく一致しています。

    今後はこれが、その国におけるその時代の生物学的年齢を反映した高齢化の新たな指標となるのかもしれません。

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