健康診断結果を理解するためのガイド 〜高齢の親の「血液検査の数値」に不安を感じたら〜-けやきトータルクリニック
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健康診断結果を理解するためのガイド 〜高齢の親の「血液検査の数値」に不安を感じたら〜
2025/5/6
はじめに
毎年届く健康診断の結果。「なんだか数値がいっぱい並んでいるけど、結局どういうこと?」と戸惑った経験はありませんか?
特に高齢の親の結果を見ると、「要再検査」や「基準値外」という文字にドキッとすることも。この記事では、血液検査の基準値を中心に、結果の見方や注意点をやさしく解説します。そもそも「基準値」ってなに?
血液検査では、さまざまな項目の数値をチェックしますが、それぞれに「基準値(正常値)」という目安があります。これは、健康な人たちのデータをもとにした「おおよその平均範囲」であり、必ずしも外れている=病気というわけではありません。✅ たとえばこんな項目があります
血糖値(空腹時血糖):糖尿病リスクを示す指標中性脂肪・HDL/LDLコレステロール:脂質異常症のリスク
AST・ALT(肝機能):肝臓のダメージを確認
クレアチニン・eGFR:腎機能の状態を表す
高齢者と基準値の関係
高齢になると、年齢に伴う変化で若い世代と同じ基準で判断しにくくなることもあります。たとえば、少しコレステロール値が高めでも、無理に薬で下げない方がよい場合も。
大事なのは、「数値」そのものよりも、「体調の変化」と「これまでの推移」を一緒に見ることです。「要再検査」と書かれていたら?
怖がらず、まずは落ち着いて確認しましょう。✔︎ チェックポイント
数値がどのくらい基準から外れているか昨年と比べて変化があるか
生活習慣や服薬の影響はあるか
必要なら、かかりつけ医や地域の相談窓口に結果を見せて、「このまま様子見でいいか」「再検査すべきか」を相談しましょう。
家族としてできること
高齢の親にとって、病院に行くのも負担です。
だからこそ、家族が結果を一緒に見て、安心させてあげる存在でいられると心強いですよね。「ちょっとだけ高いけど大丈夫らしいよ」
「去年とそんなに変わってないから安心して」
「念のためお医者さんに聞いてみようか」
こんな声かけだけでも、不安を減らすことができます。
おわりに
健康診断の結果は、将来の不調を防ぐための「気づきのきっかけ」。
数値に振り回されるのではなく、親の身体と向き合うツールとして上手に使っていきましょう。
そして、わからないことは、一人で抱え込まずに専門家へ相談する勇気も大切です。
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