健康診断で気をつけたい数値の見方-けやきトータルクリニック
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健康診断で気をつけたい数値の見方
2025/4/14
健康診断の結果は、生活習慣病の予防や早期発見に役立ちます。数値の見方を正しく理解し、異常があれば早めに対応することが重要です。以下に、特に注意して確認すべき主要な項目とその見方、基準値を解説します。
1. 血液検査の数値
① 血糖値(糖尿病リスク)
空腹時血糖(mg/dL)基準値:70~99
100~125:境界型(糖尿病予備群)
126以上:糖尿病の疑い
HbA1c(%)(過去1~2ヶ月の血糖状態)基準値:4.6~6.2
6.0~6.4:境界型
6.5以上:糖尿病の可能性
☑️注意点:高めの場合、糖質制限や運動習慣の見直しが必要。② 脂質(動脈硬化・心疾患リスク)
LDLコレステロール(悪玉)基準値:70~139 mg/dL
140以上:高コレステロール血症のリスク
HDLコレステロール(善玉)基準値:40~119 mg/dL
40未満:動脈硬化のリスク
中性脂肪(TG)基準値:30~149 mg/dL
150以上:脂質異常症の可能性
☑️注意点:揚げ物や脂質の摂取を控え、有酸素運動を取り入れる。③ 肝機能(肝臓の健康状態)
AST(GOT)・ALT(GPT)基準値:AST 10~40、ALT 5~40 U/L
高値:脂肪肝・肝炎の疑い
γ-GTP基準値:男性 10~50、女性 10~30 U/L
高値:アルコールの過剰摂取・脂肪肝の可能性
☑️注意点:飲酒量の見直しや適正体重の維持が重要。④ 腎機能(腎臓の健康状態)
クレアチニン(mg/dL)基準値:男性 0.6~1.1、女性 0.4~0.8
高値:腎機能低下の疑い
eGFR(推算糸球体濾過量)基準値:90 mL/分/1.73㎡以上
60未満:慢性腎臓病の疑い
☑️注意点:塩分の摂取制限や水分補給が大切。⑤ 尿酸(痛風・腎疾患リスク)
尿酸値(mg/dL)
基準値:男性 3.7~7.0、女性 2.5~6.0
7.0以上:痛風や腎障害のリスク
☑️注意点:**プリン体の多い食品(レバー・魚卵)**を控え、水分摂取を心がける。2. 血圧(高血圧・動脈硬化リスク)
収縮期血圧(上の血圧)基準値:120未満(正常)
130~139:正常高値
140以上:高血圧の疑い
拡張期血圧(下の血圧)基準値:80未満(正常)
85~89:正常高値
90以上:高血圧の疑い
☑️注意点:減塩、適度な運動、体重管理が効果的。3. メタボリックシンドロームの指標
腹囲(ウエスト周囲径)男性:85cm以上
女性:90cm以上
BMI(体格指数)基準値:18.5~24.9
25以上:肥満の可能性
☑️注意点:食事の見直しと運動習慣の改善が必要。4. 貧血・血液の健康状態
赤血球数(RBC)・ヘモグロビン(Hb)基準値:男性 13.5~17.5 g/dL、女性 11.5~15.0 g/dL
低値:**貧血(鉄欠乏性)**の疑い
ヘマトクリット(Ht)基準値:男性 39~52%、女性 33~45%
☑️注意点:鉄分やビタミンB12の摂取を心がける。5. がんリスク(腫瘍マーカー)※オプション検査
PSA(前立腺がん)基準値:4.0 ng/mL以下
CEA(消化器がん)基準値:5.0 ng/mL以下
CA19-9(膵臓・胆道がん)基準値:37 U/mL以下
☑️注意点:年齢や家族歴に応じた定期検査が重要。6. 健康診断の結果を活かすポイント
基準値を超えた項目は放置せず、生活習慣を改善する。
経過観察が必要な項目は、定期的な再検査を受ける。
自己判断せず医師に相談し、必要なら専門医を受診する。
早期発見・早期対応が、生活習慣病や重大な病気の予防につながる。まとめ
健康診断では、特に以下の項目に注意しましょう。
血糖値・HbA1c → 糖尿病リスク
脂質(LDL・HDL・中性脂肪) → 動脈硬化・心疾患
肝機能・腎機能 → 内臓の健康状態
血圧・尿酸値 → 高血圧・痛風リスク
正しい知識と対策で、健康状態をより良く維持していきましょう。
【重要】詳しくは医師に相談しましょう!
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