≪健康相談室≫インフルエンザの流行時期について
もうインフルエンザが流行していると聞きました。今年は早いのでしょうか?
日本の夏は、南半球ではインフルエンザの季節
インフルエンザは冬の病気と思われがちですが、今年はすでに流行が始まっています。
9月の第4週で、松戸保健所管内のインフルエンザ定点医療機関からの患者報告数は、流行開始の目安となる定点当たり1・0人を超え1・4人、県内最多でした。
インフルエンザは、12 月〜3月は北半球で、6月〜9月は南半球で流行します。日本が夏の季節は南半球は冬で、インフルエンザ流行の真っ最中です。
日本政府観光局およびJTBによると、今年7〜8月にオーストラリアから6・2万人が来日し、5・5万人の日本人がオーストラリアに出国しています。 インフルエンザ感染の潜伏期は1〜3日間程度ですから、南半球で感染した人が、発症する前に来日、あるいは帰国したとしても不思議ではありません。
今年は日本でラグビーワールドカップが開催され、南アフリ カ、オーストラリア、ニュージ―ランドなど、南半球の人が大勢来日しました。そして来年は 東京五輪が開催されますから、来年も早期からインフルエンザの流行が予測されます。
流行を防ぐには、うがいや手洗いの励行、マスクの装着なども大切ですが、やはり医学的に最も有効性が高いのはワクチン接種です。ワクチンは、感染を完全に予防することはできませんが、もし罹患しても軽症で済 むことが多いのです。
接種後、2週間程度から抗体が増え、4週でピークに達し、その後3〜5カ月間、効果が持続します。ぜひ、インフルエンザの予防接種を受けることをお勧めします。
日時:2019年10月16日 10:05