健康寿命について
厚労省が発表した日本人の平均寿命のニュースの中で「健康寿命」という言葉が使われていました。健康寿命とは何のことですか?
平均寿命より約10年も短い健康寿命
健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送ることができる期間のことです。
『世界保健統計2014』によると、平均寿命の世界第1位は日本で、男女平均で84歳となっています。しかし、2000年にWHO(世界保健機関)が健康寿命という概念を提唱して以来、寿命を伸ばすだけでなく、健康に生活できる期間をいかに伸ばすかということに関心が高まってきています。
平成25年の統計では、平均寿命から健康寿命を引いた期間は、男性で9・3年、女性は12・6年でした。つまり、平均すると人生最後の約10年間は介護が必要になったり、寝たきりになったりしてしまうということです。その要因の第1位は運動器の障害で、次が脳血管障害、認知症、衰弱と続きます。
健康寿命をできるだけ長くするには、高血圧、糖尿病、脂質異常症、骨粗鬆症、変形性関節症などにならないよう早くから健康的な生活習慣を確立し、普段から運動や体操をする習慣をつけて、四肢の筋力低下を防ぐことがとても重要です。
今後、更に平均寿命が延びて健康寿命との差が拡大すると、健康上の問題だけでなく医療費や介護費の増加による家計への影響も懸念されます。常時介護や寝たきりは、本人だけでなく周囲の人にとっても大きな問題となります。
せっかく長生きするのなら、できる限り自分の力で生き生きとした生活を送りたいものです。今日からでも不健康な生活習慣を改善し、運動習慣の確立に向けて頑張りましょう。
日時:2015年09月01日 12:06