《健康相談室》夜によく起こる症状について
最近、夜寝ている時によく、足のふくらはぎがつります。これは何か病気のサインでしょうか?よい治療法はありますか。
運動していて突然、足がつった、夜寝ていたら足がつって目が覚めた・・・・・こうした経験は、誰にでもあると思います。年齢を重ねるほど、こむら返りは起こり易くなります。
原因としては、筋肉疲労、脱水による電解質バランスの崩れ、ミネラル(カルシウム、マグネシウムなど)不足、下肢の冷え、下肢の血行障害、無理な動きや姿勢、神経の異常反射などが考えられます。
運動しているときの痙攣は、筋肉疲労で乳酸が貯まって起きます。また筋収縮には電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム等)が関わっていますが、汗をたくさんかくと電解質のバランスが崩れ、筋肉が痙攣し易くなります。
寝ているときに起きるのは、足の温度が低下して筋肉のセンサー感度が鈍くなったところへ、布団の重みや重力で足先が伸びてふくらはぎの筋肉の収縮状態が続き、筋肉センサーに誤作動が起こるからです。加齢と共に感度が落ちてくるため、誤作動は起き易くなります。
予防には、普段から筋肉のストレッチを行うのが効果的です。眠る前に充分アキレス腱のストレッチをしておくと、つれにくくなります。また治療薬には、漢方(芍薬甘草湯)や筋肉を弛緩させる薬がありますが、とくに芍薬甘草湯は良く効きます。
ほとんどの場合、病気と無関係ですが、何度も頻繁に繰り返す場合は、糖尿病や腎不全、肝硬変、甲状腺疾患、閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤、腰部脊椎管狭窄症といった病気の兆候の可能性も。心配な場合は一度、検査を受けてください。
桜前線
昨日、東京の染井吉野基準木の開花も発表された桜。朝はたった一つの花しか開いていなかったのに、夕方には、ちらほら開花が見られた新坂川の桜。今週に入って坂川の花桃も満開に咲いていますね。先日、出かけた時に東京駅八重洲口前の階段一面にチューリップが綺麗だったのでパチリと一枚載せてみます。クリニックではヒヤシンスやムスカリ、菜の花などが咲き春を感じる陽気が嬉しいですね。
みなさんご存じでしたか?
3月21日は「春分の日」ですね。
春分の日と秋分の日と中日として前後3日間の7日間のことを「彼岸」といいます。地方によって若干の違いはありますが、先祖を供養し、牡丹餅やおはぎ、お団子や海苔巻などを仏壇に供えます。
「ぼたもち」と「おはぎ」はもち米とあんこで作られた同じ食べ物です。食べる時期が異なるため、それぞれの季節の花を意識して名前・形が変えられています。春のお彼岸では「牡丹餅」になり一般的にはこしあんを使用します。一方、9月の秋は「おはぎ」とよばれ萩の花をイメージし粒あんを使用します。
美味しく頂きながら御先祖を供養しましょう。
花粉症の時期ですね
3月に入っても寒い日が続きますね。
3月に入っても寒い日が続きますね。春に向けて花粉症のかたも多いのではないでしょうか。花粉が飛びやすいのは、晴れや曇りで気温が高い日、また乾燥していたり、風が強い日も要注意みたいです。出かける際には、マスクやメガネを身につけ花粉対策を行うようにしてつらい時期を乗り切りましょう。
《健康相談室》花粉症について その②
花粉症の治療は症状や重症度によって違うのですか?
また最近、口に含むだけの画期的な治療方法が開発されたと聞きましたが、それについても教えて下さい。
昨年、4年ぶりに鼻アレルギー診療ガイドラインが改訂されました。
それによると、まず症状を「くしゃみ・鼻漏(鼻水)型」と「鼻閉(鼻づまり)型」に分け、それぞれの重症度によって治療法を検討するというものです。
軽症の場合は、どちらの症状でも第二世代抗ヒスタミン薬を使用し、必要に応じて鼻噴霧用ステロイド薬を使います。
中等症の場合は、「くしゃみ・鼻水型」では第二世代抗ヒスタミン薬と、必要に応じて鼻噴霧用ステロイド薬を使い、「鼻づまり型」では抗ロイコトリエン薬を使用し、必要に応じて鼻噴霧用ステロイド薬・第二世代抗ヒスタミン薬を使います。
重症の場合は、「くしゃみ・鼻水型」では鼻噴霧用ステロイド薬と第二世代抗ヒスタミン薬を併用し、「鼻づまり型」では鼻噴霧用ステロイド薬と抗ロイコトリエン薬・第二世代抗ヒスタミン薬を併用し、必要に応じて点鼻用血管収縮薬も使います。
さらに重症の鼻づまり型の場合には、手術で鼻の粘膜を焼いたり切り取ったりすることもあります。
一方、花粉などの原因物質をごく少量注射または口に含んで体を慣らさせる免疫療法(減感作療法)もあります。注射は週1回の通院が薬2~3年は必要になりますし、舌下療法は毎日口に含む治療を2~3年続ける必要があります。舌下療法の保険適用は今年6月からなので、今年のスギ花粉症には間に合いませんが、家でできるので注射に比べると通院日数はかなり少なくなり、今後注目されていくでしょう。