除染と放射線源
放射線は、線源から離れるほどに、一定の割合で低減するという記事を、以前紹介しました。
この内容は科学的には決して間違った事象ではありません。しかし、実際の福島の現場では、地表の除染を行っても、ほとんど数値が変わらなかった例がいくつかあります。
地面の土を除去しただけでは、周りの木や建物に付着した線源不明の放射性物質からの影響を受けるためです。
こんな実験があります。
放射線源に見立てた懐中電灯を四方に設置し、光線の集まる一点における照度を、それぞれの懐中電灯をON・OFF切り替えた時の差異を測定するというものです。
結果、2~4箇所をONにした時の照度は、(装置の測定限界によるものもあるが)一様に高い値となった、というものです。
つまり、複数の線源から影響を受ける地点では、ただ一箇所除染した程度では低減化は困難ということです。
懐中電灯は目に見える光源なので元を絶つのは容易いですが、目に見えない放射線源を特定し、元の状態に戻すということは、並大抵の労力では不可能とまで言えるでしょう。
※ 出典:放射線安全管理総合情報誌 No.442
紅葉と冬
コキアが綺麗に色づき、独特の紅を魅せてくれています。早くも今年残り1ヶ月と少しとなり先日葉牡丹の寄せ植えに初挑戦してみました。色んな寄せ植えを下調べして選んだものの、大きな葉牡丹は重みがあり、あちらこちらへ傾くので予想以上に難しかったです。しかし、完成した寄せ植えは大きな葉牡丹から小さな小さな葉牡丹など色んな紅白が綺麗に仕上がりました。踊り咲きまで楽しめるかどうかわかりませんが初めてなので大切に育てたいと思います。院内にはクリスマスツリーの飾り付けも出来て紅葉するコキアと冬の混在を楽しんでいただけると嬉しいです。
寒くなりました(><)
今回はリハビリスタッフのつぶやきです
ここ最近でグッと気温が下がり、寒い日が続いています。
朝晩は冷え込みますが、陽が出ている昼間は少し気温が上がるので洋服選びが本当に大変です…(私はジャージ出勤ですが)。
気温の変化が大きいので、皆さん体調管理には十分気をつけてくださいネ☆
放射性物質吸着物質について
ヒマワリなどの植物や、ゼオライトといった化学物質には、選択的にセシウムを吸着する方法として注目を集めた時期がありましたが、近頃はそう言った話や報道は聞かなくなったと思います。
吸着後の処理の問題を真っ先に挙げられた、という一面もさることながら、土壌成分に吸着してしまったあとのセシウムイオンは、水溶液等に遊離しているセシウムイオンと違い、ほとんど吸着できなかったという実験結果が報告されたためで、現在ではまた新たな手法がないものかと、さらなる研究が進められている段階なのです。
※ 出典:放射線安全管理総合情報誌No.442
《健康相談室》インフルエンザ予防について
インフルエンザの季節がやってきます。予防接種を受けるとしたらいつ頃がよいでしょうか?また予防接種をすれば、絶対にインフルエンザにかかりませんか?
流行時期にもよりますが、12月上旬までが効率的
個人差はありますが、インフルエンザワクチンの予防接種をしてから、免疫ができ、予防効果が現れるまでに約2週間ほどかかるといわれています。そして、そこから約5カ月間、予防効果が持続するとされています。
地域によって多少の差はありますが、日本でインフルエンザが流行するのは、毎年12月下旬から3月上旬が中心ですから、これらを総合して判断すると、12月上旬までにインフルエンザワクチンの予防接種を済ませておくのが効率的だと思います。
さて、ワクチンの接種で、感染予防の効果はありますが、絶対に感染しないというわけではありません。ただ、もし感染しても重症化するのを避ける可能性が高く、さらに肺炎など他の病気との合併症による死亡率を抑え、被害を最小限にとどめる効果は期待できます。
ワクチンを接種しないでインフルエンザにかかった65歳以上の健常者について、もし予防接種をしていたら、その中の35%~55%の発病を抑える事ができ、約80%以上の死亡を阻止することができたはずだという報告もあります。とくに、慢性疾患(気管支喘息、慢性心不全、糖尿病、腎不全、免疫調節薬使用者など)のある方や65歳以上の方は、インフルエンザが重症化しやすいため、医師と相談のうえ、接種をお勧めします。