健康相談室《ウイルスや細菌について》
風邪を引き起こす病原体は、インフルエンザウイルス以外でどんなものがありますか?
風邪の原因となるウイルスや細菌等は200種以上
風邪は、鼻やのどの急性炎症の総称で、実際には「急性上気 道炎」「急性咽頭炎」などといわれます。風邪の原因となるのは、あらゆるウイルス、細菌、マイコプラズマ、クラミジアなどで、その数は200種類以上といわれています。そのため、 原因がどのウイルスなのか、あるいはどの細菌なのかを診断するのはとても難しいことです。
風邪の 90 〜 95 %はウイルスが原因だといわれていますが、代表的なものとしては、ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、エンテロウイルスなどが挙げられます。
さらに、例えばライノウイルスを例にとると、その血清型は恐らく数百種類あるだろうといわれています。つまり、ライノウイルスによる風邪だけをみても、それを全てを防ぐワクチンを作ることは現実的に不可能だといえます。
インフルエンザを除いて、ウイルスを特異的にやっつける治療薬はありません。そのため、風邪をひいたときは、安静、水分や栄養補給といった対症療法が中心となります。
ウイルス感染によって気道の粘膜は、気道上皮の壊死、脱落等を起こして傷んだ状態になります。それにより、二次的に細菌による感染を起こしやすくなります。上気道の急性炎症が連続する気管から気管支、肺へと波及し、細菌感染を起こして気管支炎、肺炎、また副鼻腔炎、扁桃炎などになることもあります。
そうなると激しい咳や膿のような痰が出て、鼻水は粘っこく緑色になります。このような場合には抗生物質が使われます。
日時:2018年02月20日 15:26