《健康相談室》高血圧と適度な運動について
職場の健診で高血圧を指摘されました。適度な運動をするようにと言われましたが、「適度」というのはどの程度のことですか?
適正な脈拍数は138-(年齢÷2)ニコニコペースで継続を
血圧が高いため運動を勧められるのは中等症までの高血圧の人です。血圧が180を超えていたり、重症の不整脈がある人、動悸が激しく胸が苦しい人、膝を痛めている人などは医師と相談してからにしましょう。
高血圧に適しているのは有酸素運動です。簡単にできる有酸素運動としては、ウォーキング、ラジオ体操、サイクリング、水中歩行(アクアビクス等)、太極拳などが挙げられます。激しい運動や足腰に負担をかける運動は適していません。
さて、ご質問の「適度」についてですが、目安となるのが運動中の脈拍です。適正な1分間の脈拍数は「138
-(年齢÷2)」と言われています。血圧を下げるためには、1回30〜60分以上、週3回以上の運動が理想。1週間の合計として180分以上を目標にしてください。
脈拍を測りにくい場合は、運動中に「ややきついけど、楽に会話ができるペース」いわゆる「ニコニコペース」を意識するとよいでしょう。
運動療法で重要なのは継続することです。ある月は熱心にジムに通い、翌月は運動から遠ざかる、といったパターンはよくありません。長く続けるには、まず楽しみながら行うこと。体調が悪いのに無理をしたり、暑さや寒さを我慢して屋外で運動しても、辛くなって長続きしません。そんな時は休息したり、屋内でできる運動に変更する柔軟さも大切です。
運動を続けることで、高血圧だけでなく糖尿病や脂質異常症の改善もできます。標準体重まで減量できれば、膝の痛みを減少させることも。ニコニコペースで頑張りましょう。
日時:2016年05月21日 09:30