《健康相談室》花粉症について
最近、花粉症になったのか、仕事中もくしゃみや目の痒みに悩まされています。薬でなんとか抑えたいのですが、いつ頃から飲み始めるのが効果的ですか?また、花粉症の薬を飲むと眠くなると聞きましたが、本当でしょうか?
花粉症とは、鼻や目に入った花粉がアレルギー源となって反応を起こし、その結果、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンといったメディエーター(伝達物質)が放出され、これが受容体に作用してくしゃみ、鼻汁、鼻閉、目の痒みなどが現れる症状です。
内服薬には、抗ヒスタミン薬、メディエーター遊離抑制薬、抗ロイコトリエン薬、Th2サイトカイン阻害薬、漢方薬など、外用薬には点鼻・点眼薬があります。
この中で、眠くなるといわれているのは抗ヒスタミン薬です。とくに第一世代といわれる薬は脳に移行しやすく、脳の受容体をブロックするため眠気が出現します。
しかし、その後に開発された第2世代の薬は、脳に移行しにくいため眠気が出ることは非常に少なくなりました。現在、医療機関から処方される薬は、この第2世代が主流ですのでご安心ください。
次に服用の時期ですが、花粉症の薬は遅効性のものが多く、内服してから効果が出るまでに時間がかかります。例えばメディエーター遊離抑制薬や抗ロイコトリエン薬は、効果が出るまで約2~4週間ほどかかるといわれています。
関東地方の花粉の予想飛散時期は、2月中旬頃からなので、症状の重い方は1月中旬~下旬には治療を開始したほうがよいでしょう。
一度花粉症になると、免疫が花粉をアレルギー源として認識して忘れないため、自然治癒する可能性は低く、毎年症状が出ます。今年は大丈夫だろうと油断せず、早めの対策をお勧めします。
日時:2014年02月03日 10:54