新松戸のクリニック けやきトータルクリニック

マイコプラズマ感染が流行しています

ちょうど秋から冬へと季節の変わり目でもあり、風邪をひきやすい時期ですが、症状が比較的長期にわたっているので不安ですね。風邪という言葉は誤解されやすいのですが、鼻汁、咳、咽頭痛など、呼吸器症状の集合体である風邪症候群を指すのであり、正確にいうと病名ではありません（ちなみに、お腹の症状で風邪はありません）。風邪症候群には「咽頭炎」「扁桃炎」「気管支炎」などが含まれ、これらの病名で示されるのが本当です。この風邪症候群は、ウイルスや細菌などの感染によって生じ、薬を飲まなくても自然に改善するものが大半といわれます。もちろん症状が激しい場合は、抗生物質などの薬が使われます（ウイルスには、抗生物質は効きません）。さて、今回のご質問ですが、①症状の期間が長い、②咳以外の症状が比較的軽い、③伝染している可能性が高いという点で、普通の風邪症候群と少し違うようです。考えられる病気はたくさんありますが、今年は特にマイコプラズマ感染が流行しているといわれています。この細菌は、本来細菌が持つべき膜がないため、一般に風邪症候群に対して使用される抗生剤
が無効であるという特徴を持っています。処方された薬を飲んでも症状が長期間改善しない場合は、薬が病原体に合っていない可能性があります。必ず再診を受けましょう。