【健康相談室】熱中症について
この夏も暑くなるそうです。計画停電も予想される中、熱射病や日射病が心配です。その症状と予防法を教えてください。
毎年のように熱射病や日射病で命を落としたり、入院したりする方がいます。この病気はどちらも、体温を一定に保つ指令を出す脳の体温維持中枢が、外部の熱や湿度などにより機能を失った状態をいいます。原因が直射日光によるものを日射病、それ以外の熱源によるものを熱射病といいます。ただどちらも体温維持中枢の異常が原因であることは同じなので、最近はどちらも「熱中症」と総称されることが多くなりました。予防対策としては・・・
●帽子などで直射日光を避ける
●十分な飲水
●塩分の摂取などが挙げられます。
また、熱射病や日射病に至る前には前兆となる症状がありますから、その段階で対策をとることが重要です。具体的には、極端な口の渇きに加え、筋肉の痙攣、失神、頭痛、嘔気などです。そうした症状が現れたら、ただちに水分および塩分を摂取し、日射や熱源を避けて涼しい場所に避難する必要があります。こうした対処が十分に行われないと、体温が急上昇し(一般的に40度を超える)、発汗停止、意識状態の異常、過呼吸といった熱中症特有の症状が出現します。この段階になると、死亡に至る可能性が高くなります。ただちに救急車の要請を行いましょう。
日時:2011年07月01日 11:15