【健康相談室】 「健康診断でコレステロール値が高いと・・・」
「それ以来、食事に気をつけ、運動にも励んでいますが、数値はなかなか下がりません。」
脂肪の一種であるコレステロールは、豚や牛などの肉類、魚卵、イカなど一部の魚介類に多く含まれるため、これらの摂り過ぎはコレステロール値の直接的な上昇原因となります。また、運動不足もコレステロールの消費を減らし、結果としてコレステロール値を高くします。 しかし、原因はこれだけではありません。私たち人間も動物ですから、体内でコレステロールを合成していますが、この合成は遺伝的要因に依存しているといわれています。そのため、動物性脂肪をそれほど摂取していないのにコレステロール値が高めの人がいる一方、たくさん摂取しているのに正常値を保つ人もいるわけです。 ご質問の方のように、食事や運動に気を配ってもなかなか数値が改善しないという場合は、遺伝的要因が考えられ、薬の手助けが必要となります。 いずれにしても、高コレステロール血症は血管の老化を早める重大な疾患で、放置すれば脳溢血や心筋梗塞など動脈硬化を原因とする病気の引き金となります。まず、お近くの医療機関で「値が高くなる原因」を正しく把握し、生活習慣の改善だけでよいのか、薬の手助けが必要なのか診断してもらいましょう。
日時:2010年08月01日 08:59